フォルム設計に現存する100を超えるインテリアを紹介するこのシリーズ。今回ご紹介するのは、デンマークで1988年に発表された「3-Line Floor Lamp by Benny Frandsen」です。
照明デザイナーであるBenny Frandsenは、光の動きと反射を精緻に捉える照明設計を追求してきました。機能美だけでなく、詩情や感覚的価値が求められた当時の北欧デザインにおいて象徴的な作品といえます。また、発表当時にロンドンのデザインアワードで評価を受けた記録もあり、北欧ヴィンテージ照明として高い評価を得ています。

「3-Line」の名が示す通り、三つの金属リングの構成が特徴的で、光源からの光がリングを抜け、反射面を経てディスクに広がることで、柔らかな間接光を生み出します。
光と影を丁寧に構成するこの一灯は、「時代を超えて愛される名品」として洗練された建築や上質なインテリア空間に静かな存在感と深い奥行をもたらします。