今回もフォルム設計にある100を超えるインテリアの中から1点をご紹介します。
Vol9) PP19 TEDDY BEAR CHAIR (PP MØBLER)
Hans J. Wegnerがデザインしたチェアの中でも傑作のひとつとして名高いPP19。
座ると熊に包まれるかのような安らかな座り心地、アームの先端が熊が手を広げて愛らしく立っているかのようなフォルムから通称「TEDDY BEAR CHAIR(ベアチェア)」とも呼ばれています。
全体的にクッション性の高い構造になっており、正面に座ると広い座面が利用する人に快適さを与え、体を90度横にすると肘掛け部分に足をかけて、楽な姿勢で寛ぐこともできます。
アームの先端は、味わいのある木がファブリックから突出しており、これは座る人が手で撫でたり寄り掛かったりした際に汚さないようにするためのデザイン的な工夫です。この箇所もまた手を広げた熊の爪のように見えます。
デザイナーのHans J.Wegner自身もこのチェアの座り心地を大変気に入っており、晩年自ら入居する老人ホームに連れて行ったチェアの一つが「ベアチェア」であったといわれています。
高価ではありますが、本当に良いものを次世代まで長く使う北欧デザインの思想を体現したチェアです。
ご興味のある方はぜひ、極上の座り心地を体感しにショールームへお越し下さい。